tari-Gさんへのお返事

前回のエントリーに対し、tari-G氏から以下のブコメが付けられた

一読してちょっと(というかかなり)困ったなと思うのは『ヘイトも言論の自由に含む特殊なアメリカ』という理解。人権の論理からも歴史からもこれは真逆なんだが端的に説明する文献が見あたらない

http://b.hatena.ne.jp/tari-G/20101226#bookmark-27636622

ので、私は同じブックマークページにて

気を長くしてお待ちしておりますので是非文献をお示しください。

http://b.hatena.ne.jp/quagma/20101225#bookmark-27636622

と応答した。
 
すると、思いのほか早くhaikuでまとまったレスをいただいた。
以下、リンク先を順に掲げる。
http://h.hatena.ne.jp/tari-G/9259274536194744414
http://h.hatena.ne.jp/tari-G/9259274536711826478
http://h.hatena.ne.jp/tari-G/9234082526545620954
 
これに対し、私のした応答を以下に全文引用する。
 

                                                                                                            • -

  
なるほど。
レスありがとうございます。
 
しかしまさか教科書を勧められてしまうとは…
いちおう岩波の芦部は読んでますし、奥平の表現の自由論も一冊図書館で借り出して読んだことはあります(けっこう古い本で、タイトル忘れましたし内容もあまり覚えてませんが、まあそんな極端なことは言ってなかったと思います)。また、tari-Gさんがひとつ前のハイク(http://h.hatena.ne.jp/tari-G/9259274536711826478)でおっしゃったことくらいは理解しているつもりです(ただ、ヨーロッパにおけるヘイトスピーチ規制については、何も知りません)。
 
tari-Gさんがここでおっしゃっていることは、おおむね「常識的」なことだろうと私も思いますよ。
ただし、「いま、ヘイト規制を日本に導入すれば、最初に摘発されるのは、まず間違いなく日の丸焼却」という認識にはかなり疑問を感じます。どうしてそうなるんでしょうか。決め付けではなく、きちんと論理だてて説明してください。だいいち、私の知る限り、現実として「日の丸焼却」なんかほとんど行われていないのでは。
 
もっとよくわからないのは、私のエントリーに対してどうして
「一読してちょっと(というかかなり)困ったなと思うのは『ヘイトも言論の自由に含む特殊なアメリカ』という理解。人権の論理からも歴史からもこれは真逆なんだが端的に説明する文献が見あたらない」
というブコメが付けられてしまうのか、ということです。
 
tari-Gさんのコメントは私が当該エントリー
「すなわち、合衆国における特殊な文化的傾向抜きにはこの法理は説明できないということである。」
と述べたことを指しているのだと思いますが、第一にこれは引用したファロンの書物の述べていることを要約したもので、私独自の見解ではありません(合衆国のロースクール憲法学の教鞭を執っているというファロンがそう述べていること自体がおかしいとお考えなら特に言うことはありませんが)。
第二に、この文は合衆国で形成された判例法理には合衆国独自の文化的傾向が反映している、という当然の理を述べているまでです。そこから「人権の論理からも歴史からもこれは真逆」でありquagmaは人権の基礎を理解していないという論理(教科書を勧めてくるというのはそういうことですよね?)が出てくるのはちょっと理解しかねます。
 
ほかにも言いたいことはあるんですが、その前にtari-Gさんがつねづね言っている「人権論の基礎の基礎」というのがどんなものなのか、ぜひご開陳願いたいと思います。「教科書読め」じゃなくて、tari-Gさんのご理解するところを聞きたいのです。岩波芦部だけは手元にあるのでさきほど人権論をちょっと読み返してみたんですが、私の書いたことのどこがtari-Gさんのお気に召さなかったのか、よくわからないのですよ。