アルバム"Tropicalia Ou Panis Et Circenses" (1968) より

Gilberto Gil - Bat Macumba

 
このアルバムの成り立ちを手短に説明するのは難しい。
バイーア州というブラジルでもどちらかといえば辺境*1から出てきた若者たちを中心に作られたこと、ブラジルのポップミュージック史を画す作品であること、1968-69年はブラジルでも政治的激動の時期でありその中で成立したこと、そして、ビートルズのサージェントペパーズの強い影響下にあること、などがこの作品につき断片的に言えることである。
 
Gal Costa & Caetano Veloso - Baby

このアルバムの中では最もポップで親しみやすく、愛された曲。
 
Gilberto Gil/Caetano Veloso/Gal Costa/Os Mutantes - Parque Industrial

作曲はこのアルバムに参加したミュージシャンの中でももっとも実験的な作風のTom Ze。
もうわけがわからない。
 
おまけ
Rita Lee, Caetano Veloso, Gilberto Gil e Tom Zé - Bat Macumba

『トロピカリア』から30年後、同アルバムに参加したミュージシャンたちが一堂に会してこの曲を歌った。
赤毛のヒタ・リーの妙なコスに度肝を抜かれる。なんなんだこの人は…!

*1:バイーアが辺境というのは社会的・政治的にそうだということで、音楽的にはむしろ一大中心地。ジョアン・ジルベルトもバイアーノである。合衆国でいうならニューオーリンズ及びミシシッピデルタに近いか。