2012-01-01から1年間の記事一覧

カナダの入管収容施設

昨日の記事でも触れた、関東弁護士会連合会・編『外国人の人権―外国人の直面する困難の解決を目指して―』(明石書店、2012)という本に収録されていた「カナダの入管収容施設見学記」と題されたコラム*1が、なかなか興味深かったので、まるごと引用したい。 …

前記事の訂正、及び1974年最高裁決定についての(再)検討

1 この記事を書くにいたった経緯 前記事を書いたあと、たまたま図書館で借りてきていて手元にあった関東弁護士会連合会・編『外国人の人権―外国人の直面する困難の解決を目指して―』(明石書店)*1をパラパラめくっていたところ、「入管身柄事件と憲法31条、…

入管法上の強制収容制度の違憲性(追記あり)

追記:この記事を書いた後、ここで取り上げた最高裁決定が特定できました。読んでみたところ、この記事で前提としていた理解に誤りがあることが分かったので、この記事の一部を訂正しました。追記・訂正部分は、フォントを太字にしたり色を変えたりして目立…

ハワード・ジン『肉声でつづる民衆のアメリカ史・下巻』目次

第16章 第二次世界大戦とマッカーシズム 1 ポール・ファッセル*1「正確な爆撃で戦争に勝つ」 1989 2 ユリ・コウチヤマ「そのあと強制収容所*2がやってきた」 1991 3 山岡ミチコ「爆心地から八〇〇メートル」*3 1992 4 アメリカ戦略爆撃調査団報告書「…

8月30日14時12分付YOMIURI ONLINE記事の見出しがよりミスリードの度合いを上げている件について

昨日こんなこと書いたんだけど。 同じ日の午後2時過ぎに出たYOMIURI ONLINE記事の見出し「入管施設60人ハンスト、難民認定長期化に抗議」だって。 法務省の「東日本入国管理センター」(茨城県牛久市久野町)で、難民認定を求めるなどして収容されている…

8月30日付読売新聞の入管ハンストを報道する記事について

読売新聞朝刊39面(社会面)の、連載四コマ漫画「コボちゃん」の下に位置するあたりに、牛久入管のハンガーストライキ*1についての記事が掲載されていた。 http://f.hatena.ne.jp/quagma/20120830075600 まずは、このようなことが起きていることを報道する記…

ハワード・ジン『肉声でつづる民衆のアメリカ史・上巻』目次

図書館で借りてきた。 本書は 支配する側からではなく民衆の視点に貫かれた名著『民衆のアメリカ史』の元になった民衆の肉声を伝える手紙、演説、文学作品……。ときに権力の横暴や戦争に対して怒り、ときに民衆同士の心温まる交流を語る珠玉のアンソロジー。 …

「おまわりさんは何をやっているの?」は何を書かないか

前回の記事*1に対し、わりとすぐに『デモいこ!』編集の野間易通氏(@kdxn)から応答(罵倒込み)があった*2。 いろいろ言ってるが、ここでは、当該コラムは「警察の本質」につききちんと言及しているとの反論に対し、当該コラムを引用しつつ再反論したい。 …

TwitNoNukes編著『デモいこ!』批判

ツイッターにポストしたものを以下そのまま再構成*1(文章にはけっこう手を入れたが、文意は変えていない)。 『デモいこ! 声をあげれば世界が変わる 街を歩けば社会が見える』*2を読んだ。 版元が同じ河出書房新社ということもあってか、『さようなら、も…

『さようなら、もんじゅ君』感想

ツイッターにポストしたものを以下そのまま再構成*1(文章にはけっこう手を入れた)。 『さようなら、もんじゅ君 高速増殖炉がかたる原発のホントのおはなし』*2読了。原発をめぐる問題を手っ取り早く知るにはいい本なのかな、と思った(個人的にはこの本か…